6年ぶりの秋が来た。長く閉ざされていた秋の県大会への道が開かれた。
1位通過の夢は倉工さんに断たれた。9月9日土曜日、7回終わりまで粘りに粘り、6対3で優位に試合を運ぶが、6回裏のノーアウト2塁に加点ができなかった所から流れが変わった。ベンチの反応は薄く、勢いが感じられない。そのころスタンドでは「これは、勝ったぞ」という声が飛び交っていたそうだ。とんでもない。審判のコールが無ければ、100対0でも試合は終わっていないのだ。監督の強く細かな指示も勢いを変えることはできず、8回に2点、9回に2点を入れられる逆転劇となった。伝統校と言われるチームには底力がある。ある県内伝統校ではここ10年の勝った試合の85%が逆転勝利だそうだ。ジャミは伝統校ではない。先手をとって、勢いを逃さず、攻め続けるチャレンジャーでいなければならない。
9月17日の日曜日、夏に苦杯をなめた青陵高校さんが県大会への最後の関門として立ちはだかった。正直に言って、ただ、対戦出来てうれしかった。夏の借りを返せるだけではなく、夏に負けた相手が、ここまで勝ち上がれる力を持ったチームだったことを証明してくれてありがたかった。しかし、連戦の疲れを隠すことはできず、こちらは十分に力を出してコールドで勝つことができた。いくら途中で勝っていても、試合は終わるまでわからない。相手は知らず、自分たちができることは自分たちの野球の完成のみ。ベンチ・スタンドとともにそれを忘れてはなるまい。
ともあれ、県大会出場である。石垣、坪井、廣岡、宮本の2年生先発・リリーフ陣は分厚く、1年の中曽、石井もそれを支える。打撃も山田、柳井、柏谷の先鋒には広角に攻める力がある。ここから先は記録づくしである。勝てば秋の県大会初勝利、次に勝てば春のシード獲得、次に勝てば中国大会出場、そしてどこまで行けるのか。このブログを書くために写真を撮っていた私は、三宅キャプテンのあいさつで、「僕らの目標はあくまで選抜出場」のセリフに思わず吹き出してしまったが、他はだれも笑っていなかった。まさかみんなと思ったが、板谷監督の「この勝利で今の三年生たちの無念に少しでも寄り添えた」との言葉で〆るのが適当だろう。県大会の抽選は20日、大会は23日土曜日から開始です。応援よろしくお願いします。