【国際系】10/29 総社市日本語教室参加

10/29、総社市日本語教室に2年生4名が参加してきました。今回は2年生だけでなく、1年生の留学生ミンさんともう一人1年生が参加しました。

今回のトピックはゴミの分け方でした。ゴミの出し方や分け方は、外国の方にとって難しく(日本で生まれ育った私ですら難しいと感じます)、移住者が困るトラブルとして有名です。

 

まずはどのような学習活動を行うかのミーティングがありました。

 

その後、2クラスに分かれてサポーターとして学習活動に参加しました。

 

ミンさんも学習者として参加しました。タイからの学習者の方もいて、休憩時間には母国語での会話を楽しんでいました。

 

学習活動の後、ゴミの出し方や分け方について総社市環境課の方からお話がありました。

 

終わった後は、ミーティングを行いました。物怖じせず、積極的に発言をする生徒たちの姿が印象的でした。

・岡田実菜生さん(2年)

「わかりやすい言葉で伝えるのが難しかったです。資源ゴミについて何度か質問をされましたが、どのように答えればわかってもらえるかを考えるのが大変でした。」

 

・國本さん(2年)

「普段何気なく使っている「~するようにしている」のような言い回しについて質問されると難しいなと思いました。学習者の方が、わからない言葉を、こまめに辞書で調べながら学習している姿が印象的でした。」

 

・藤田さん(2年)

「初対面で、しかも日本語があまりできない人とのコミュニケーションを取るのはとても難しいとわかりました。名詞はある程度伝わりましたが、「捨てる」などの動詞がなかなか伝わりませんでした。ベトナム語をいくつか教えてもらえたのが嬉しかったです。」

 

・古市さん(2年)

「翻訳アプリを使っても、なかなか正しい答えが出ず、伝わらない場面もあって焦りました。先生の話や説明の中で、注目しているポイントや疑問に思うポイントが自分とは異なり、自分が意識していないことを質問されることもあって難しいなと感じました。」

 

私は環境課の方が生ごみを「ギューッと」絞ってほしいという際に、「ギューッと」を強調されていたのが印象的でした。オノマトペは、記号の体系である言語の中でも身体感覚との結びつきが強く、記号性の薄い言葉です。したがって、言語が伝わらない相手にも伝わりそうと思ってしまいがちですが、母語の音韻構造や文化との結びつきが強いため母語話者以外にはなかなかイメージできないものも多くあります。また懸命に「やさしい日本語」を実践してようとされている姿も印象に残りました。言語の専門家はなかなか専門的な知識について語れず、専門的な知識を語れる人は伝わる言語で語るトレーニングを十分に受けていない(受ける時間も余裕もないのかもしれません。それでもトライする姿には敬意を抱かずにはいられませんでした)という状況に、一人の言語教育に携わる者として様々なことを考えさせられました。

オノマトペと言語の関係については今井むつみ先生の共著『言語の本質』で非常に興味深い論が展開されています。

生徒たちは、言語や異文化コミュニケーションだけでなく身近なゴミについても学ぶことが多かったように思います。

 

総社市日本語教室の関係者の方々、総社市環境課の方々、ありがとうございました。