硬式野球部1年生大会 試される16名の絆

チームとしては1年2年一丸となって挑む中国大会は、相手校が本日決まった。しかし、1年は1年だけの試金石も同時に始まっている。1年次生のみの出場となる1年生大会は11月11日から始まるが、本校は12日が初戦となった。それでなくとも実践練習不足の1年生にとって、既に公式戦を勝って試合慣れした相手との初戦はそれだけで不利となる。増してや、同じやぐらには1年だけで部員数が20名、30名に達するチームも見られるだけに、1年次生16名の絆の強さが試される。1年生大会には、当該学年のチームとしての一体感を醸成して、落伍者を無くし、意識を高める。試合に出ることを目標とせずに、チームのために、勝つために何ができるか、自分事として考えるチャンスだ。2年次生を超えて総社南高校の新たな伝統を築くことを願っている。

話は変わって、中国大会は10月28日(土)の13:30にマスカット球場で山口県の優勝校の高川学園が初戦と決まった。20日の放課後には壮行式を実施してもらい、選手・顧問一同、感謝の気持ちでいっぱいだ。この快進撃の始まりはいつだろうか。地区予選の倉敷工業高校戦の前に「野球ってこんなに楽しかったっけ」と大声で何度も言う生徒に注意したことを覚えている。いつからか、このチームは選手がミスをしようが、成果が出まいが「叱る」ということがなくなった。もちろん公式戦の最中だけだが。むしろ、公式戦で野次ったり、マイナスの発言をすると正される。うちのチームは元気だけが取柄で、声だけは負けないチームだが、口が悪く、思ったことをすぐに口に出す。アドバイスなら良いが指示まで行くとパフォーマンスが下がる。アドバイスも必要なもの以外は試合後に行い、試合中は選手による選手のためのコーチングに期待している。まだまだ、形になっていないが、板谷監督の志す野球の形が見えてきた気がする。

今回の躍進は急に起こったと思えるかもしれないが、変化は3年前から現れている。30期生の三宅コーチが定期的に欠かさず来てくれて、ピッチングと選手育成に目配りをしてくれており、34期生の躍進の陰には彼の力がある。2年前から大住コーチと近藤コーチが参加してくれている。津山工業高校さんとの試合で息ができなくなるような空気を払った坪井の大会1号HRは近藤コーチの指導のたまものである。平日に仕事をほったらかしてグラウンドの整備から細やかに指導する大住コーチのおかげでけがが少なくなった。大住コーチは板谷監督の家庭に次ぐ心の支えでもある。もう一人、ATの井川先生が今年から来てくれてフィジカル面のアドバイスをくれているのも大きい。4人ともOBの方々で母校愛のなせる業に全力で感謝です。野球部や部活動に関わらず、いろいろな形で母校に関わってくださるのは学校として最大の喜びです。
中国大会の入場料は1000円(高校生100円、中学生以下は無料は変わらず)に注意してください。中国大会でまた、新たなステージで新たな景色を見て成長する、野球部と弓道部にご期待ください。